ムーランの日本刀
9月12日、都内で行われた、日本語版声優を務めるディズニー映画『ムーラン』の公開記念オンラインパーティにて藤原兼房25代目、26代目の制作したムーランの日本刀が登場しました。

ご挨拶
史上空前の刀剣ブームとなっている日本刀の魅力について
武士と日本刀
武士の歴史は16世紀頃広い農地を持つ農民から始まりました。最初の武家の政権は源頼朝・鎌倉幕府、貴族と武家が分断された初めての武家だけの幕府の始まりです。それ以降鎌倉幕府室町幕府、戦国時代(安土桃山時代)江戸時代と続くのであります。武士の歴史は約700年間続きました。そして現代に至っております。そして現代に至っております。


日本刀が誕生したのは平安時代。侍の意味はご存じでしょうか。語源はさぶらう。人の近くに仕えるという意味であります。そして侍は地位と名誉のある存在でありました。上流階級の限られたものだけがなることが許された侍。彼らは鍛錬と忠義を重んじ、世間から隔絶した存在であった侍になることは名誉であり誇りでした。彼らはエリート意識を持ち最強の存在と認められていました。人間を真っ二つに切り裂く強さと、一本の髪の毛をも切り裂く鋭さを兼ねそろえた刀、鞘から抜いた瞬間から武器となるように作られ、戦いのすべてを変えた。見るからに美しい。
息をのむような美しさとはまさにこのことである。日本刀の生まれ故郷とは、神の国(出雲大社を祀っている島根県)日本刀の原材料となるのは鋼、神々の故郷と呼ばれるこの地で、今も作られている。燃え盛る炉の中で日本刀はこの世に生を受ける。日本古来の製鉄が行われるその炉は、“たたら”と呼ばれる。日本伝統の製鉄炉である“たたら“は長さ3メートル幅1メートル高さ1~2メートルほどこの地でとれる砂鉄は純度が高く木炭に含まれる炭素が砂鉄と結合するとある特殊な鉄炭素が含まれる玉鋼は日本刀を作るために生まれてきた鉄である。


玉鋼がなければ是非もなし、日本刀には不可欠。純粋な鉄というのはとても延びやすく曲げると元に戻りません。折れる心配はありませんが鋭さは保てません。ならばと炭素量が少なく柔らかい心金を炭素量が多く硬い鋼を皮金で包み込む方法を編み出した。(折れず曲がらずよく切れる)それが日本刀である。これによって刀は最強の武器となったのである。この製法は約千年の歴史があり現在もこの製法は変わりません。
2004年より
毎年ロシアのモスクワやサンクトペテルブルグにて日本刀を紹介
2004年10月:ドイツの ケ ルン、ミュンヘンにて日本刀鍛錬の実演をする
2004年11月:靖国神社に て親子三代奉納鍛錬をし、後に脇差を奉納
2007-2008年 ヨルダン・ハシェミット王国のフセイン国王へ計7振の刀を納める

日本刀の世界少しはご理解いただけたでしょうか。 しなやかさを持つ鉄と、硬くカミソリのように鋭い鋼を結合させて作った完璧な刀。これぞ最高の武器に他ならぬ。日本刀は世界で最も機能性の高い刀だと思います。厳しい訓練と揺らぐことのない忠誠心、侍。そして比類なき技術を守ってきた日本刀の千年の歴史。今一度言う。日本刀は史上最強の武器である。これを超えるものがあれば喜んで死を受け入れよう。 約束する。武士に二言はない。

藤原兼房二十五代目、二十六代目のご紹介

二十五代藤原兼房
本名 : 加藤 賀津雄
1957年 1月7日:岐阜県関市二十四代藤原兼房の次男として生まれる
1975年:人間国宝刀匠・月山貞一に入門
1982年:文化庁認定の刀匠となる
1982年:ボストン美術館「人間国宝展」月山師に随行参加
1983年:父、24代藤原兼房に師事
1984年:日本刀鍛練道場を開設 、
25代 藤原兼房を襲名
2004年より
毎年ロシアのモスクワやサンクトペテルブルグにて日本刀を紹介
2004年10月:ドイツの ケ ルン、ミュンヘンにて日本刀鍛錬の実演をする
2004年11月:靖国神社に て親子三代奉納鍛錬をし、後に脇差を奉納
2007-2008年
ヨルダン・ハシェミット王国のフセイン国王へ計7振の刀を納める


・明治神宮と熱田神宮に奉納
・大相撲横綱の太刀
・41代 四条司家(しじょうつかさけ)の四条流式宝刀(しじょうりゅうしき ほうとう)鉾様式宝刀(ほこようしきほうとう)などを作刀。
・学校、官公庁、企業等に て多数公演、鍛錬公開をする。
・全日本刀匠会元常務理事、 日本美術刀剣保存協会三匠会元監査、関伝技術保存会元副会長、関伝刀匠会元会長を務める。

二十六代藤原兼房
本名:加藤正文実
1978年4 月24日
岐阜県関市に二十五代藤原兼房の長男として生まれる
2000年9月:父25代藤原兼房の 元で修行を始める
2002年3月: 駒澤大学経営学部 卒業

2004年より
毎年ロシアのモスクワやサンクトペテルブルグにて日本刀を紹介
2004年11月:靖国神社に て親子三代奉納鍛錬をし、後に脇差を奉納介
2005年10月:美術刀剣刀匠技術研修会を修了し刀匠となる
2007年6月:新作名刀展にて新人賞及び努力賞受賞
二十五代目藤原兼房の作品一覧
受賞履歴
平成16年:東京都 靖国神宮 感謝状
平成17年:岐阜県知事 感謝状
平成17年:日本美術刀剣保存協会 薫山賞
平成20年:東京教育委員会。第三回お守刀展覧会。短刀 受賞
平成20年:古神道本宮 身曾岐神社 感謝状
平成24年:愛知県名古屋市 熱田神宮 宮庁 感謝状
平成25年:岐阜県関市 表彰
平成30年:公益財団法人 日本美術刀剣保存協会。刀 特別寒山賞 受賞
令和元年:関伝日本刀鍛錬技術保存会 表彰
令和元年:平成の名刀・名工賞 受賞